*こちらで描かせて頂いたチュウ絵は、親御さんのみ保存転載OKです。
大勢の人たちでごった返す駅のホーム。
その中で俺は荷物を持って列車を待つ。
ここに来ている人たちの中には、きっと故郷に帰る人もいるのだろう。
(帰る場所がある…って、羨ましいな…)
追憶の風景となってしまった故郷。過去の温もりとなってしまった家族。
もう戻って来ない場所。
そんな事に思いをめぐらせていると、ふと視界に見慣れた姿が入る。
思わず嬉々として声をかける。
「お?ディア」
「あら、アカガネ」
向こうもこっちに気づき、こちらを向く。
同じ第三中隊のディアだ。
「奇遇だな、ディアもこの列車に乗るのか?」
「そうだけど…あなたも?」
話してみると、どうやら目的地への途中まで道のりが重なりそうなのでその間一緒に列車に乗ろうという流れになった。
「これで三人一緒になったりしたら面白いわね」
「あー、ルクスも実家に帰るって言ってたからなー」
リクとライス中尉は残っているらしいけど。
ルクスも一緒に行く事になったら楽しい道中になりそうだ。
和やかに話していると、ホームに列車が来た。人ごみが流れ始め、その流れに従うように俺たちも列車に乗り込む。
「……ねえ、なんていうか…気付いてる?」
「……まぁ、なんとなく」
「…………多くない?」
彼女の問いに、周りを見渡す。
確かに、彼女の言うとおり見知った顔…オースィラ軍の同僚達が多く見かけられる。
「今日から連休だしなー。一番近い駅が此処だし、まあこーゆー事も…あるんじゃないか?」
「そう…?」
「探してみたらもっと居るかもな」
人がごった返している車内を進み、空いている席を探す。
だいぶ進んだであろう頃、気が付けばディアとの距離が開いてしまっていた。
少し離れた所にいる彼女に、声をかける。
「ディア、どうしたんだー?」
「あっ…ううん、何でもないのよ」
彼女は誰かを探しているようであった。
そして、楽しいはずの列車旅行がちょっとした事件になる事などこの時の俺達は知る良しもなかった。
=====
その中で俺は荷物を持って列車を待つ。
ここに来ている人たちの中には、きっと故郷に帰る人もいるのだろう。
(帰る場所がある…って、羨ましいな…)
追憶の風景となってしまった故郷。過去の温もりとなってしまった家族。
もう戻って来ない場所。
そんな事に思いをめぐらせていると、ふと視界に見慣れた姿が入る。
思わず嬉々として声をかける。
「お?ディア」
「あら、アカガネ」
向こうもこっちに気づき、こちらを向く。
同じ第三中隊のディアだ。
「奇遇だな、ディアもこの列車に乗るのか?」
「そうだけど…あなたも?」
話してみると、どうやら目的地への途中まで道のりが重なりそうなのでその間一緒に列車に乗ろうという流れになった。
「これで三人一緒になったりしたら面白いわね」
「あー、ルクスも実家に帰るって言ってたからなー」
リクとライス中尉は残っているらしいけど。
ルクスも一緒に行く事になったら楽しい道中になりそうだ。
和やかに話していると、ホームに列車が来た。人ごみが流れ始め、その流れに従うように俺たちも列車に乗り込む。
「……ねえ、なんていうか…気付いてる?」
「……まぁ、なんとなく」
「…………多くない?」
彼女の問いに、周りを見渡す。
確かに、彼女の言うとおり見知った顔…オースィラ軍の同僚達が多く見かけられる。
「今日から連休だしなー。一番近い駅が此処だし、まあこーゆー事も…あるんじゃないか?」
「そう…?」
「探してみたらもっと居るかもな」
人がごった返している車内を進み、空いている席を探す。
だいぶ進んだであろう頃、気が付けばディアとの距離が開いてしまっていた。
少し離れた所にいる彼女に、声をかける。
「ディア、どうしたんだー?」
「あっ…ううん、何でもないのよ」
彼女は誰かを探しているようであった。
そして、楽しいはずの列車旅行がちょっとした事件になる事などこの時の俺達は知る良しもなかった。
=====
とりあえず序章といった感じで。
殆ど采壱さんの文章に合わせる感じになりましたが…;
実は出身地がメアレイヒと言う事で、メアレイヒ戦前には色々とモヤモヤさせたいな、なんて←
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