[ 05/16 ５月３日：出発直前(回想録) ]

｢あら少尉、これから出発ですか？｣

後ろから涼やかな女性の声が聞こえる。
俺が率いる小隊に所属する俺の部下、テンコ伍長だ。
美人な上に落ち着いていて切れ者で頼りになる。
…たまにえげつないけど。

｢あぁ、テンコ伍長もせっかく休みなんだから里帰りなり旅行なり好きにすればいいのに｣

｢ふふ、まだ仕事が残っていましてね、それを今日中に片付けて、明日実家に行くつもりですわ｣

俺が旅行に行くのに伴って、小隊の部下達にも暇を与えた。
テンコやバロンは里帰りをするらしいが、トーキーは実家に帰りたくないようであった。
イデアは…何考えてんのか分かんない。

｢少尉はどのようなご予定で？｣

｢大陸横断鉄道で、当てもなくぶらり旅さ。のんびりしてこようと思うよ｣

｢横断鉄道、ですか…そういえば、その鉄道にまつわる噂話を聞いた事がありますわね｣

｢？｣

｢何でも、満月の夜に列車に乗った軍人は恐ろしい目に遭うらしいですわよ｣

割とよくある怪談話だな。
俺はふぅんとだけ呟き、彼女の話を聞き流す。
生憎そうしたオカルトや迷信は信じないタチだ。

｢忠告アリガト、でもそういうのってだいたい客引きや話題づくりのための作り話だろ？｣

｢ふふ、そうかも知れませんわね。あぁそうそう、今夜は満月らしいですわ。これから暫く天気もいいらしいですし、キレイな月が見られるかもしれませんわね｣

そんなやり取りをして彼女と別れ、駅に向かう。

時間軸適当でふと思いついた出発前のネタ。部下のお披露目も兼ねて書きなぐってみました。
けどこのテンコちょっと幼くなっちゃったかな…髪型とか顔の感じとか今後修正するかも。

アカガネ小隊は基本的に、アカガネが先陣を切って指揮を取り、テンコやトーキーが後方で参謀やらやってるイメージです。
トーキーは伝令役もやってそう、なんてったってペラップだし。
バロンは攻撃技が多い辺り一見アカガネ同様の突撃タイプだけど、結構トリッキーな戦い方をするタイプです。ふいうちとかだましうちとか。その辺がアカガネとの違い(アカガネはガチンコ勝負タイプ笑)
イデアは…何してんだろ？笑
前線で戦うようなヤツじゃないし、戦場で拷問官の需要あるかわからんし(実際の戦場の話ではなく企画で動かすに当たっての話ね)、テンコやトーキー同様に後方に控えてるんかな。
耐久型だからしんがり役？←

それにしても、まさに陸三中隊は突撃型ですよね＾＾中隊単位で行動することがあるとしたら陸三は間違いなく最前線に配置されるんじゃないでしょうか…笑

ついでにアカガネ小隊メンツのラフ。

髪型はこれで決まりだけど服はまだ練りたいところ。トーキーの顔立ちもあまり納得がいかないからまだ考え中。
イデアは既にデザインと基本的な設定があったのをこっちに流用したのでなんともいえないなぁ。